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2020/01/30

新種が潜む滝壺

  • モザンビーク
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100万人もの犠牲者を出したモザンビーク内戦。

空腹をしのぐために、あるいは象牙と武器を交換するために、多くの大型動物が兵士たちに殺され

モザンビークにおける野生の王国は完全に破壊された。

しかし食用にならない昆虫や小動物は乱獲を逃れ、その生態系は今もほぼ無傷のまま残っている。

反政府ゲリラの拠点となっていたゴロンゴザ山は、サバンナや草原の大海に浮かぶ孤島のような存在だ。

アクセスが困難なために研究者が立ち入ったことは少なく、この山の生物に関するデータはほとんどない。

 

山中にあるムロンボジ滝は特に生態系が多様であり、驚くほど多様な小さな生物で溢れている。

その多くは、落差100mを超えるこの滝壺にしか生息していない固有種だ。

コロンゴザ山における生物多様性を調査するため、《バイオブリッツ》と呼ばれる画期的な調査が行われた。

バイオブリッツとは、一定の時間内に一定の地域で見つかる生物の種を特定して記録する調査であり、

地元の子供たちの参加を募って生物を採集させ、生物に詳しい専門家がそれらを特定する。

地元の子供たちは、非常に有能なハンターだ。

大騒ぎしながら滝壺を走り回り、あっという間に数十種類の生物が集まる。

この滝の固有種であるトカゲやカニ、中には専門家も知らない新種の可能性がある生物も見つかった。

近年やっと、世界中の生物学者や昆虫学者がこの地に集まり調査を始めた。

これから数多くの新種が、この滝から続々と発見されることだろう。

人は大きな野生動物に関心を抱くが、生態系の基盤を形成しているのは昆虫などの無脊椎動物。

虫取り網を持って森に出かけた子供の頃の興味と憧れを、この滝は存分に満たしてくれる。

 

※ゴロンゴザ山には現在もゲリラの残党がおり、定期的に襲撃が行われているために

 最新の治安状況を確認する必要があります。